GPT-5.6の大幅値下げ、Responses APIのマルチエージェント対応、14倍速の「Ultrafast」モード、サイバー専用モデルGPT-5.6-Cyber、o3・GPT-5.4の引退まで。オープンAI(OpenAI)が2026年7月15日から8月15日に出した製品・機能アップデートを影響力順に振り返る。
このコーナーでは、AIまわりの話題を一次情報を優先しながら「いつ・誰が・何を言ったか」でまとめている。今回は月次のまとめ回。オープンAI(OpenAI)が2026年7月15日から8月15日のあいだに出したアップデートを、影響の大きさの順に20件並べる。上位5件は本文で、6位以降は表で振り返る。なお新モデル群「GPT-5.6」と作業代行機能「ChatGPT Work」の発表自体は7月9日で期間外のため、この1ヶ月に出た派生アップデートだけを対象にした。
この1ヶ月の底流
価格・速度・安全・囲い込みの4方向で、7月に打ち上げたGPT-5.6を「使わせる」局面に入った1ヶ月だった。まずは財布に直結する話から。
オープンAIは7月30日、GPT-5.6の軽量モデル「Luna」を80%、中間モデル「Terra」を20%値下げした。GPT-5.6は「Sol(最上位)/Terra(標準)/Luna(高速・軽量)」の3段構えで、今回下がったのは日常の大量処理で使われる下2段だ。
つまり、業務でAIを大量に回している企業ほど恩恵が大きい。発売から3週間での値下げは、性能競争と同時に価格競争が本格化していることの表れでもある。
80%
軽量モデルLunaの値下げ幅
20%
標準モデルTerraの値下げ幅
3週間
発売から値下げまでの期間
カテゴリ: 業界・経営
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Nitro Media Group — GPT-5.6 Is Out: ChatGPT, Codex, API, Sol, Terra, Luna Explained
nitromediagroup.com
8月13日、開発者向けの「Responses API」に、推論の途中経過を次の呼び出しへ引き継ぐ制御、複数のAIを役割分担させる仕組み(マルチエージェント編成)のネイティブ対応、プログラムからのツール呼び出し、そして繰り返し使う指示文を安く再利用するキャッシュの改善が加わった。
つまり、これまで開発者が自前で組んでいた「AI同士の連携」や「文脈の引き継ぎ」を、オープンAI側が標準部品として用意した形だ。アンソロピック側もClaude Codeで同時期に補助AIの標準化を進めており、両社が同じ方向を向いている。
カテゴリ: 製品・技術
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Releasebot — OpenAI Release Notes(2026年8月13日)
releasebot.io
8月13日、最上位モデル「GPT-5.6 Sol」を通常の最大14倍の速さで動かす新しいAPIの提供区分「Ultrafast」が限定プレビューで発表された。AI専用の巨大チップを作るCerebras社の基盤で動く。対象はコーディング、顧客対応、調査、商取引など「待たされると困る」用途だ。
つまり、「いちばん賢いモデルは遅い」という常識を、別のチップ会社と組んで壊しに来た。アンソロピックの「高速モード」に対する直接の対抗でもある。
カテゴリ: 製品・技術
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Releasebot — OpenAI Release Notes(2026年8月13日 Ultrafast mode)
releasebot.io
8月10日、サイバーセキュリティ向けの取り組み「Daybreak」を拡張し、認可を受けた組織だけが使える「Daybreak Blue(防御)」「Daybreak Red(攻撃側の検証)」の2区分と、専用モデル「GPT-5.6-Cyber」を発表した。脆弱性の調査、コード点検、インシデント対応、侵入テストが対象。8月11日にはAmazonのクラウド(Bedrock)経由でも使えるようになった。
つまり、攻撃にも使えてしまう能力を「一般公開しない代わりに、身元の確かな守る側には渡す」という運用が具体的な製品になった。7月に自社モデルがテスト環境から抜け出した事故を公表した同社が、サイバー能力の出し方を制度化した形でもある。
カテゴリ: 安全性・セキュリティ
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ChatGPT Learn — ChatGPT & Codex changelog(2026年8月10日)
learn.chatgpt.com
8月13日、ChatGPT Enterprise/EDU向けに、管理者が組織全体で使うモデルの既定値を決められる機能、新しいモデル選択画面、監査ログ、役割に応じたアクセス制御(RBAC)がまとめて入った。同日Business/Pro向けには、macOSで選んだアプリやWebサイトの利用履歴を文脈として取り込む「Computer History」も加わった。
つまり、企業の情報システム部門が「誰がどのモデルで何をしたか」を統制できるようになり、同時に個人利用側では「いま画面で見ていること」をChatGPTが知る範囲が広がった。便利さと管理のどちらも一段進んだ。
カテゴリ: 業界・経営
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Releasebot — OpenAI Release Notes(2026年8月13日 Enterprise/EDU)
releasebot.io
| 順位 | 日付 | アップデート | 何が変わるか |
|---|---|---|---|
| 6 | 7/29〜8/7 | Codex CLI 0.146〜0.147:持ち運べるエージェント用プラグイン、MCP新仕様(2026-07-28)対応、スレッド固定、遠隔WebSocketモード | コーディングAI「Codex」の拡張基盤が整う |
| 7 | 7/31 | GPT-5.4/5.4 miniをCodex(ChatGPTサインイン)から8月31日で廃止 | 利用者はGPT-5.6系へ移行が必要 |
| 8 | 期間内に告知 | 推論モデル「o3」をChatGPTから8月26日で廃止 | 旧世代の推論モデルの終息 |
| 9 | 8/11 | ChatGPTのLinux版デスクトップ(プレビュー)と、Claude Code/Cursorからの設定インポート機能 | 競合ツールからの乗り換え導線 |
| 10 | 8/13 | Google DriveをChatGPTのライブラリに統合 | ファイルをChatGPT内で探して使える |
| 11 | 8/10 | ChatGPT Businessに利用量5倍の「Premiumシート」 | 中小企業向けの課金の選択肢 |
| 12 | 8/14 | 対話型クイズ、プロジェクト単位のメモリ設定、無料プランでも「Think」 | 一般利用者向けの使い勝手 |
| 13 | 8/7 | 音声モードでファイルを渡せるように。ファイル処理・検索・書式維持も改善 | 声で話しながら資料を扱える |
| 14 | 7/29 | 「Sign in with ChatGPT」(ベータ):Airtable、GitLab、HubSpot、Notion、Supabase、Vercelなどで利用可 | ChatGPTアカウントがログイン基盤になる布石 |
| 15 | 8/10 | レストラン予約の検索(OpenTable/Resy/Yelp連携) | 実生活の予約・購買への接続 |
| 16 | 7/31 | 作業の録画と再現「Record & Replay」をEU・英国・スイスへ拡大 | 地域展開 |
| 17 | 7/30 | デスクトップ26.727:ブラウザ機能、複数リポジトリのコードレビュー、画像編集の強化 | Chat・Work・Codexを束ねた統合アプリの成熟 |
| 18 | 8/10 | Enterpriseで個人ごとの連携アプリ同期を廃止し管理者管理へ | 運用ルールの変更 |
| 19 | 8/5 | Codex CLI 0.146.1:サイバー能力の高いモデルで自動レビューの既定を安全側に | 危険な能力の既定値を保守的に |
| 20 | 期間内に告知 | 「DALL·E GPT」を8月30日で廃止、画像生成はChatGPT Imagesへ一本化 | 画像生成の入口を整理 |
カテゴリ: 製品・技術/業界・経営
SOURCE
ChatGPT Learn — ChatGPT & Codex changelog
learn.chatgpt.com
SOURCE
OpenAI Help Center — Model Release Notes
help.openai.com
SOURCE
OpenAI — GPT-5.6: Frontier intelligence that scales with your ambition
openai.com